マリー・アントワネット〈上〉 みんなこんな本を読んできた マリー・アントワネット〈上〉
 
 
  ●トップページ   ●研究員紹介 ●研究所規則 ●著作権・免責・リンク ●掲示板 ●更新情報
仕事関連

▼お仕事のご依頼

執筆、取材、講演のお問い合わせはこちらからお願いします。

▼広告のご依頼

MM-Labo.com内への広告のご希望はこちらからお願いします。

マリー・アントワネット〈上〉 ( シュテファン ツワイク Stefan Zweig 高橋 禎二 秋山 英夫 )

良い映画を見終わった後、しばし感動の余韻に浸ることがあるが、この本を読み終った後も同様の余韻に浸れる。まずツヴァイクの伝記は今では独創的で、他ではこんな感動の余韻に浸れる書物はない。この伝記を読むと本の世界に浸りマリー・アントワネットが近くにいるような錯覚を覚える。ツヴァイクのこの伝記が、あまり知られていないのは、実にもったいない。

この上巻では、アントワネットがウィーンのハプスブルク家の皇女として生まれ、シューンブルン宮殿で天真爛漫に暮らす様子や、十五歳でフランスのブルボン家に泣く泣く嫁ぐ時の様子が具体的な土地名や寺院名を挙げながら詳細に語られている。<P>ヴェルサイユに移り住んでからの贅沢な暮らしぶりが、やがては首飾り事件を引き起こした一因となったことを説明する件は、引き込まれるような表現の連続である。<P>フランス革命という時代描写においては、国民がテニスコートに集って誓いを立て、バスチーユ牢獄を襲撃するあたりまでが綴られているが、革命初期の指導的立場にあった人々の真実の姿を容赦なく書き表し、必ずしも庶民の側だけに立ってこれを書いているのではなく、アントワネットを殊更に非難する!!!うな内容にはなっていないことは高く評価出来る。<P>このノンフィクション作品を下敷きとしている池田理代子作の『ベルサイユのばら』に描かれたスウェーデンの貴族フェルセンのことについては、その手紙の内容などを通してかなり人物像を明らかにしていて興味深い。<P>翻訳者の手による流麗な日本語は、350ページを超える分量を読破する上で大きな助けになっている。所々文学的な表現が出て来て理解に苦しむ部分もあるが、格調を高めるために意図的にそういう表現を使っているのであろうし、言葉や表現の勉強にはなるので決して邪魔なものではない。<P>岩波文庫ということで、堅い内容で難解な文章の連続ではないかと想像する人がいるかも知れないが、決してそんなことはなく、文字も小さすぎず印刷も綺麗で読み!!ることに大きな労力は特に不要である。<P>マリー・アントワネットの人生やフランス革命を研究するための必読の書であり、劇画『ベルサイユのばら』(集英社文庫)と併せて読むと、理解もしやすいと思う。

マリー・アントワネットについての本を読むなら絶対にこれがオススメです!丁寧なツワイクの文体は読みやすく、地位も財産も何もかも失って、初めて放たれたアントワネットの輝きには心を打つものがあります。

マリー・アントワネット〈上〉 ↑ご購入はこちらからどうぞ。
マリー・アントワネット〈上〉
管理人の書評: 僕はこんな本を読んできた。 はこちらからどうぞ。
| ビジネス・経済 | 金融・経営 | 漫画・アニメ | 文学・評論 | 科学・技術 | 人文・思想 | アート・建築・デザイン | 社会・政治 | ノンフィクション | 新書・文庫 | 旅行ガイド | ホビー・スポーツ | エンターテイメント | タレント写真集 | 歴史・地理 | 医学・薬学 | 資格・検定 | 暮らし・健康・子育て | 語学・辞典 | 参考書・受験 | 子供向け | 楽譜

マリー・アントワネット〈上〉