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| 困ります、ファインマンさん
(
R.P. ファインマン
Richard P. Feynman
大貫 昌子
)
~ファインマンはノーベル賞受賞者である。でも、彼は学者らしからぬユーモアと「常識」の持ち主である。「ご冗談でしょう、ファインマンさん」はとても有名である。<BR>でも、この本の方がかなり面白い。<BR>~~<BR>特に面白いのが、この本の後半を占めるチャレンジャー事故の調査に関するところである。彼は、現場に足を運び、実際にネジを締めている作業員にまでインタビューを行い事故の原因となりうるポイントを探ってゆく。このプロセスがとても楽しめる。作業員と冗談を交わしたり、上手に話を振ったりしながら、重要なポイントや作業中の作業員の心の動き、さまざま~~なプレッシャーや気がゆるんでしまう実情などに迫ってゆく。事故調査のケーススタディとして読める内容になっている。責任追及は!回し、とにかく要因の列挙と現状分析という手順がそのまま文章としてつづられている。<BR>彼の講義や講演はとても面白くCDなども発売されている。きっと、同じ調子で現場の人たちを巻き込んだのだろう。<BR>~~<BR>さて、シャトルはまた落ちてしまった。ファインマンさんはもういない。彼がもし生きていたなら、どんなコメントをしただろうか。「ご冗談でしょ!」と返したくなるような、切れ味のよいコメントを発してくれたかもしれない。それとも、またタイルを貼っている作業員のところへ行って、いろんなことを聞き出してくれただろうか。~
科学に対するアプローチ,物事の考え方,生き方,すべてにわたって驚くことばかりだ.このようなセンスを持った人間は人生が楽しくて仕方がないのだろう. 学生をはじめ研究開発を志すものはもちろん,すべてのひとびとに読んでいただきたい.
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