ノーベル賞というのは理系学生にとっては、夢だと思います。大学の研究者にとっては、(究極の)目標だと思います。日本企業の研究者にとっては、雲の上の話だったのではないかと思います。田中さんは、その雲の上の話を、現実的な希望に変えてくれたのだと思います。この本は、そんな田中さんの謎(?)を少し解き明かしてくれる本だと思います。TVでは変人として報道されているようですが、田中さんは、それをこの本で精一杯否定しようとしてるかのようです。この本を読むと、田中さんというのは本当にフツーのサラリーマンだったんだなあと思います。多くのフツーのサラリーマンのように、毎朝早く起きて、仕事を精一杯やって、帰ってTVを見ながらビールを飲むという地味な生活をしていたということが伝わってきます。そんな人がノーベル賞を取ったのだから、サラリーマン研究者の希望だと思います。この本では、授賞対象の研究内容についても、田中さん自ら分かりやすく解説してくれているので一読の価値アリです。
ノーベル賞を授賞され、一躍時の人となられた田中耕一さん!その田中さんが、「今、私の言いたいことはこの中にあります」というこの本。今、現に理系に身を置く私としても大変興味深く、また、科学なんてとうに捨てた・・・というような方にもかなりお勧めの一冊です☆<P>田中さんの研究内容やそれの素晴らしさが、大変分かりやすくまとめてあります(^▽^)また、持ち前のユーモアが効いていて、飽きることなく一気に読めてしまいます☆<P>理系ならでは・・というか、文章の構成が簡潔で、大変読みやすいところも最高です(^□^)エンジニアとしての思いが熱く語られていて、確かに、賞を取られたことは素晴らしいのですが、この本を読む事で、私はその技術開発に対する思いの強さに感激しました!!科学の面白さを教えてくれる本、田中さんの本心がいっぱい詰まっているとても面白い一冊、お勧めです★☆
昨今気のめいる話題の多い中でひと筋の光明のように思えたのが田中さんのノーベル賞受賞でした。地道な実験を重ね無欲のうちに素晴らしい成果を生み出した田中さんの受賞は多くの日本人が勇気づけられたと思います。この本の特に第一章はエンジニア-田中の形成過程が良く理解できます。私も今は離れてしまいましたが実験に明け暮れた十数年前を思い出し新たな勇気をもらいました。彼の飾らない謙虚な人柄にも好感が持てます。どの年代の人でも元気をもらえる素敵な本だと思います。