各地の食糧事情を巡る話であるが、マスコミの人間だけあり、そうした日々の営みからさまざまな問題や真理性を見抜く感性もなければ、徹底的に綿密に調査するという労力もない。<P>まさに彼らの特徴の如く、表面を追っただけ+左翼的欺瞞性を兼ね備えたものである。非常によくない。<P>終わりの例の「従軍慰安婦」の記述がある程度有名になったが、あれも左翼的欺瞞性を乗り越えるものでもない。もっとも「当人の」回想は面白いものであるが。
「食べる」という行為は、時に甘美であり、時には残酷、悲惨なものである。この本のタイトルは「食べる」ではなく「食う」である。私たちは「食わ」なければ生きていけない。その行為を描くことを通じて「生きる」ということを浮き彫りにしているのがこの本である。<BR>バングラデシュで残飯を食い、「人魚の肉を食う」という話を聞けばそこへ飛んでいく。チェルノブイリの残留放射能がある危険地帯で暮らす人々と食事をともにし、刑務所でも食う。「食う」ということの壮絶さ、自分たちが忘れてしまっていること、目をそむけてしまっていること・・<BR>この本は飽食の国に住む私たち日本人必読の書かもしれない。
私にとって「国際的」とか「国際派」っていうのがすっごく難しい、凡人にや無理(笑)みたいな感覚がありました。英語だってできないしね。海外のニュースなどもまるで人ごとのように受け取っている毎日。この本では「食」を自分で体験しながら特に紛争のあった場所など回っている作者の体験記。テーマが自分とも大いに関係あるから、結構作者と同じ目線ですんなり読みきることができました。文体もカジュアルだし読みやすい。<BR>あと、食べ物を大事にしようねって、つい言いたくなる。そして日本に生まれて良かったとも思える。<BR>国際的って結局人間理解ってこと?ちょっと海外に向けてとっかかりやすくなったかも。