待望の第四巻。<BR>ガルマ編最終章です。<P>見所も何も、母との再会とガルマの最期だけで構成されています。<BR>アニメと構成が違いますが、名言は健在。<BR>また、オリジンオリジナルのマサキ兵長のシーンは、ホワイトベースが軍艦となってしまった事を象徴していて非常に感慨深い。<BR>本編は語るまでも無いですね。<BR>非常によく描かれています。
予定通り、ガルマ死すの巻です。ただし、アムロがお母さんと再会する話やTV版ではいいとこなしのハヤトがリュウを柔道の稽古で投げるシーンなんかも入っていて、いい感じの1冊です。また、ジャブローに直行できずに、ブライトがヒステリーを起こしながらも、艦長として少しずつ成長しているのもところも感じとれました。マンガ版ではセイラさんがすんげえいやな奴に見えるのは、わたしの気のせいでしょうか?
「ガルマ編・後」とあるとおり、この巻のメインはガルマの戦死。<P> アニメ版と異なるのは、エッシェンバッハのゲリラ扇動計画、シャアの謀略、ホワイトベースの作戦遂行といった出来事がガルマの戦死という一点に収斂していく様子がより意識的に描かれていることだろう。このため、ガルマの死はいくつかの偶然と必然が重なった結果だ、という印象がアニメ版よりも強く感じられるようになっている。<P> アニメで初めてこのガルマ戦死のシーンを見たとき、シャアは冷静に復讐を成し遂げ、しかもガルマの死を寸毫も気にかけない非情な男だと感じた。<P> しかし今回よく読み返すと、この場面のシャアは必ずしも冷静ではなかったように思えてきた。後のことを考えると、このタイミングでガルマを殺すのはデメリットが大きく、計画としては雑すぎる。むしろこの場面でシャアは、「良い友人」であり、軍人としての能力もそれほど無能ではなかったガルマを、デギン憎しの怨念に凝り固まったせいで無計画に近い形で殺してしまったのではないか。<BR> そう考えると、ジオン軍のエース「赤い彗星」シャアの運命とジオン・ダイクンの息子キャスバルの運命双方が少しずつ狂い始めたのは、この事件以後のことのように思えてきた。ガルマの死はシャアの心に意外と大きな影を落としたのかもしれない。<P> また、これまでの巻と同様、「母さんは僕を愛していないの」、「なんて情けない子だろう!」、「ガルマ、聞こえていたら、キミの生まれの不幸を呪うがいい」など、アニメで有名なセリフはそのまま生かされている。これらのセリフを探すのもこの「ジ・オリジン」の楽しみの一つだろう。<P> 個人的には、次巻で出るはずの「坊やだからさ」をとても楽しみにしている。<P> 「安彦良和による新解釈を施されたガンダム」は、この巻でも看板に偽りなしだ。