双方がスパイを使ったり(ほぼアクシズの強硬派がスパイ戦は勝ち)、負けじと連邦側も秘密兵器(似非ニュータイプ仕様ジム)に持ち込んだりと、中々ジオンも連邦も戦略・戦術を駆使して戦っている、という内容なのに、如何せんストーリーの持って行き方が稚拙である為に話の展開が強引になってしまっています。<P> もう少し時間(ページ)をかけてもいいのに、戦闘への突入も急速なら展開も急速で、話の掘り下げが浅過ぎます。MS損耗率36%って、負けだろうがそれは、と突っ込みたくなります。<BR> あと、ハマーンの機体..『ビット付ドム』は格好悪いです。せめてゲルググくらいにして欲しいぞ、ともう一回突っ込んでおきます。<P> 更に、ニュータイプ機能付加のジムなんかここで出したら、ZとかZZとかこの後の時代に設定されている人たちの立場が無いと思うのですが、そこの辺りはどうなのでしょうか?
極上のガンダムコミック第二巻。<P>この巻のメインはやはり来るべきして来てしまった連邦軍との戦闘とハマーン、シャア、強硬派の駆け引きの見事さと戦闘シナリオと戦闘シーンの異常にクオリティーの高い描写に尽きる。アクシズ内部の強硬派の陽動に嵌り遂に連邦軍との戦闘の危機に。なんとか戦闘を回避しようと苦慮する提督がハマーンの演説と罠で誘き寄せた強硬派の陰謀によりのっぴきならない所まで来てしまっている事を悟った把督は戦闘を決心、初陣のハマーンと彼女とアクシズを守る事を決意したシャアはゼロ:ジ:アールで出陣。そして至った戦争の中でハマーンは複雑な葛藤の中で飛躍的に能力を開花させてゆく。一方連邦軍のMSにもある秘密により飛躍的に性能がUP。ボンボン味方機が撃墜されてゆく中でシャアはその秘密の本質を悟ると同時に戦局が劣勢と判断。アクシズに全面防衛を説く一方で単独殲滅に走り始めたハマーンを探し始める…よくもまあこんなに見事に架空世界の年表の穴埋アナザーストーリーがポンポン頭に浮かぶものだと関心をする。巻末のメカニック描写とアシスタントの方の一言コメントも満足。著者の北爪氏の非凡過ぎる才能に無大限の賛美と敬意を心より評したい。このシリーズを読まずしてガンダムファンを語る事なかれ。<P>文句無しの星五つ。