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| 脳のはたらきのすべてがわかる本
(
ジョン・J. レイティ
John J. Ratey
堀 千恵子
)
様々な脳の機能について解説した本である。最新の医学や脳とコンピュータの関係についてなどいろいろなトピックがある。いろいろな症例を出しつつ解説しているので理解しやすい。抽象的なことばかり書いては読者は理解しにくい。ものを書く人にはそこのところを認識してもらいたい。あと参考のために目次を書いておく。「発達」「知覚」「注意と認識」「運動」「記憶」「情動」「言語」「社会脳」「四つの劇場」「ケアと栄養」。それにしても表紙が変わっていて、本好きの私としては嬉しい。
心理学、社会学、教育など人を扱う分野の方は必見。<BR>で、小難しい神経伝達物質の構造など出てこないので、学術書のようにつっかえる事もない。<BR>筆者の価値観にも共感できた。<BR>ただ、心はやっぱり、全身にある。末梢神経との連携で「こそ」心は生まれるのです。と、私は思う。
脳のはたらきのすべてがわかる本
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| 「脳の世紀」とも呼ばれる、21世紀。神経科学は、人類学、哲学、言語学、心理学などさまざまな分野と関連づいていることが発見され、従来とは比べものにならないほど、脳のしくみについて深く考えられるようになってきた。 <p> 本書は脳を最大限に活用したいと願う「脳ユーザー」にとって、その基本的な構造やしくみを教えてくれる、格好の手引書である。著者は、脳の可塑(かそ)性に関する研究を専門とする、ジョン・J・レイティ博士。 <p> 全体を通して、専門用語を極力避けており、脳の部位の名称や機能、位置関係に関しては、明快な言葉で繰り返し説明されている。また、随所に著者自身の経験や患者の事例、類推などを織り込んでいて、読者への配慮が感じられる。 <p> 一般的に脳は生まれた直後から脳細胞が減少し、加齢と共に記憶力が低下し、学習意欲が衰えるものだと考えられてきた。しかし、著者は「脳は前もって用意されたプログラムによって動くコンピュータではない。また脳は、遺伝子によって運命づけられた器官でもない。人間には自分の脳をつくり変える力がある。ヒトの脳は驚くほど柔軟で、肉体を鍛えれば筋肉がつくように、健全な脳は鍛えることで得られるのだ」と述べている。 <p> 実は著者は当初、精神分析医に憧れていたが、軽度のADD(注意欠陥障害)であることが原因で断念し、ハーバード大学に籍を置き、精神科医としての道を歩んでいる。ADDの権威でありながら、自身もその傾向を持つ著者。本書はこのような点からも一読の価値があるといえるだろう。 <p> 「脳は静かに、しかし鋭敏に、変化の時を待っている。その静寂には、宇宙的な可能性がひそんでいる。本書を読むことによって、脳という『最高の複雑系』の驚くべき姿に胸を躍らせてほしい。その瞬間にも、脳は生まれかわるのだから…」。この言葉を聞けば、脳の持つ神秘性に興味を感じずにはいられなくなるだろう。(冴木なお) |
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