物理学や数学に詳しくない私でも、CGによる挿絵効果と丁寧な説明のおかげで楽しく読み終えることができた。量子論や相対性理論などの書籍に手を出しては難しい内容にすぐ飽きてしまっていた――なんて人にもオススメ。もちろん楽しいだけでなく、ある程度の内容は私でも理解することができた。ただし、当然ながら簡単な内容だけでもないので、私同様に専門知識のない人には、そこそこ難しいと感じる箇所もあると思う。少々値は張るが、買って損はない作品だと思った。
この本は、天文学の第一人者ホーキングの研究内容を紹介するものなどで、最近の天文学や宇宙物理学に触れるのには、適しているといえるでしょう。それなりの価値はあると思います。<P>しかし、文中の図の挿入が、本文の頁と別の場所、つまり次の頁に掲載されている例がほとんどで、いちいち頁をめくらなければならないという見づらさがあります。また、挿入図も、関係のないどうでもいいようなのがあって、気をそがれます。ホーキングの茶目っ気といえば、それまででしょうが。。また、翻訳文が、部分的によくこなれていず、読み返さないとわからないという面があります。一般人が読むには、この点で難解さを感ずることとなるのではないでしょうか。さらに、もう少し、説明内容が詳しければ、もっと良かったと思われます。やや、説明不足のため、それが理解を困難にしてる所もあると思います。しかし、総じて,一般向けとして現在の天文学の内容に触れるには、権威ある書と言えるのではないでしょうか。
前作「宇宙を語る」から時を経て、最新の理論も紹介されている。CGを多用して一般読者が直感的に理解できるように配慮されているが、内容はやはりかなり難解。「未来を語る」という邦題のもとになったと思われる第6章の、著者の予想する未来像の部分は理解可能。11次元のことを考えられる人が描く宇宙像とか未来像はどんなかな、という程度に肩の力を抜いて読めば、かなり楽しめるはず。あんまり隅から隅まで全てを理解しようとシャカリキになると読むのが辛くなる本です。