今までもこのような予言本が次から次へと出ては消えていきました。しかし『聖書の暗号』については、無視することはもう完全にできなくなったと考えてよいのでしょう。今回の(2)は、NYの同時多発テロ直後に書かれたため、ユダヤとアラブ、アメリカに中心が置かれていますが、興味深かったのは、各国首脳が実によくこの『聖書の暗号』を理解しているということです。著者はアラファトと実際に会って話しをしています。イスラエル情報省や米国情報機関とも接触しています。クリントン大統領は著者からの手紙を読み、本も読んでいたようで、中東和平工作に利用していたようです。ブッシュ大統領にも大きな影響を与えているようです。<P>(1)では、聖書の暗号は本物かどうかといった論議が盛んでしたが、これを否できたものはないため(数学的に否定するのは不可能)、今は「・・・だから、我々には何ができるというのかね」だそうです。<P>「終わりの日、リサン、オベリスク、暗号の鍵、DNA・・・」の部分は特に興味深いものでした。<P>しかし、リップス博士の発見したバイブルコードとはいったい何なのでしょうか。ドロズニンさん以外の方で、バイブルコードが使用でき、ヘブライ語に堪能な方がいたら、日本についてどんな預言が埋め込まれているのか解き明かしてほしいものです。
待ってました第二弾!!と盛り上がりたいが、その勢いが続くのは序盤まで。残念ながら終盤に行くにつれ、段々と主観的になり自分の世界に閉じこもりがちな文体になって行く。言っていることは大変重要なことなのだが同時多発テロ直前から直後の僅かな時間しか感じられず、躓きがちな取材にもやや読みづらさを感じる。著者は「ジャーナリストであって宗教家ではない」と言っているが、それだけで仕事が成り立つかと言いたい。ある程度知識をつけてから取材に入っていくほうが大切なのでは…?
人類の将来は、ある程度まで決定されていて、聖書の暗号は可能な未来のすべてを書きとめている…。なぜ将来がわかるかというと、ヒト以外の高度知的生命体が創った歴史(かもしれない)だから…。<BR> <P> うーん、確かにニュートンが同じ考えを持っていたということ、量子物理学の数式は、異なるいくつかの可能な結果を予言できるが、特定の結果は予言できないというホーキングの話など、説得力はあるが…。<BR> 肝心のリップスさんの論文に対して、ネット上にさまざまな批判があるので、どう考えてよいものか?<P> ただ、著者は中東紛争を食い止める使命を持っていて、死を覚悟してでも真実を追い求めようとしているという事実を忘れてはならない。<BR> リサン半島のオベリスク、私たちが生きているうちに拝見したいものです。