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| 自閉症の才能開発―自閉症と天才をつなぐ環
(
テンプル・グランディン
カニングハム久子
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タイトルに「才能開発」とあり、なんだかハウツー本のような印象を受けますが、読んでみると、著者自身の渾身の力をもって生き抜いてきた、その道のりを記したエッセイであることが分かります。私自身、自閉症の幼子を持つ親として、参考のためにと手に取った本書でしたが、この重い障害を自らの欠くべからざる個性として力強く生きる、著者の魅力に引き込まれ、ただもう夢中になって読みました。もちろん、著者と同じような自閉症児を育てる場合にぶつかる、パニックや知覚過敏、情緒面の発達など、数多くの難問のヒントを得ることもできます。子供の成長とともに何度も読み返し、そのたびに発見があります。投薬や療育方法についての意見も述べられていて、非常に参考になります。
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