大学生時代、夢中で読んだ。読むだけでは満足せず、主人公の「僕」に<BR>なりきった。「僕」と同じように、夏休みに実家に帰省していたので地元の<BR>バーに連日顔を出し、ビールを浴びるように飲んだ。<BR>鼠はいなかったが・・・<P>あれから10数年・・・<BR>実家に帰ることもないが、毎年夏が来ると必ず手に取る一冊です。
この本の存在を知らず、「1973年のピンボール」を先に読んでしまい、あ<BR>とから読みました。<BR>ハルキさんの他の長編作品より短めだし、初期の作品らしく(というかデビュー<BR>作ですが)淡々として、クールな感じです。<P>でも、ある種の人間愛が描かれていると思います。<BR>「最近の村上春樹は変わった」「デタッチメント(かかわりのなさ)からコミッ<P>トメントへ」などと言われるようになってからまた読み返して、「ああ、変わっ<BR>ていないんだ」と思ったものです。<BR>クールでドライな文体だけれども、この人は昔から一貫して人間を愛していて、<BR>それは全然変わらないのだ、と。<BR>(もちろん、そうでなければ小説は書けませんけれどね)<P>しかし、初めて書いた小説の書き出しが「完璧な文章なち?存在しない。」なんて、<BR>只者じゃあないんだろうな~、やっぱり。<BR>スタイルがかっこいいんですよね。好き嫌いはあると思うけれど、私はやっぱり<BR>好きなんですねー、村上春樹。
私の青春小説のベストです。<BR>当然、時代的にピッタリとはまったこともあるのですが、いい作品です。私の中ではハードボイルド小説の位置づけでもありますが。<BR>あまりにも感動したので、村上春樹がどんな気持ちでこれを書き上げたのかを実感したく、万年筆で400字詰め原稿用紙にそのまま書き写しました。ピッタリ250枚でした。