最近、インターネットもブロードバンドの時代を迎えてどの家も24時間ネット接続可能となった。それに伴い、小笠原は大学生のレポート課題の時のサイトのコピー&ペーストが増えたと指摘する。<BR>そしてそれは、まるで正解がありそれを写してくるという意識をもった学生が多くなってきたという。<P>しかし、本来レポートや論文などは正解があるわけではないと指摘する。そして、論文の書き方としてインターネットを利用してより合理的に資料を集める方法を述べている。<BR>全体として、本書は文系的なサイト紹介、および使い方、レポートの書き方といった概論的なものである。<P>個人的に、最後の章がとても面白かった。メディアの危なさの指摘を加えていたからだ。嘘つきの法則と小笠原は述べているが要はメディアの持つ人々への側面性、誇大広告といったメディア論的指摘が含まれていた。よって本書は、文学部の学部生にとっては眼の鱗が取れる1冊と私は提言する。
良書です。読者を大学生にしぼっており,内容が厳選されています。類書ではあれもこれもという詰め込みが多いようですが,この本は簡潔で読みやすく,わかりやすいです。紹介されているインターネット情報も選ばれています。国会図書館関西館のネット利用方法などにもふれ,この本でないと得られない情報が多いのも特徴です。パソコンソフトの使い方も,なじみのあるワープロソフトをメインにして,専用ソフトなどをはぶいているところが実用的です。学生が迷うような操作には説明があり,マニュアルを開く手間を省いてくれます。著者の考えはコラムのように要所要所にまとめてあり,マニュアル本を読むような味気なさをなくし,また,ためにもなります。現在の学生にはなにが必要で,何が不要か,どうい!ところで困るのかを熟知したうえでのエッセンスがつまっています。内容,独自性を考えると,この価格はお得だと思います。もちろん学生以外の方にも大いにおすすめです。なお,似たようなタイトル,装丁の本が多いのでご注意を。