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| 生存する脳―心と脳と身体の神秘
(
アントニオ・R. ダマシオ
Antonio R. Damasio
田中 三彦
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~内容は文句なく星5つである。だが、邦訳の表題がいけない。なぜ原著に忠実に「デカルトの誤り」としないのか、全く理解できない。「生存する脳」というタイトルをつけてしまったがために、著者がこの本の読者として想定している人たちの注意を引きつけなかったと思うと、残念でならない。神経学者、神経心理学者である著者が意識について大胆な仮説を展開し~~ている本書は、脳について関心のある全ての人々について刺激を与えてくれると思う。また、本文中に見られるいくつかの訳語について、すでに日本の学会において定着している訳語があるのにそれが用いられていない。訳者は専門用語の邦訳について専門家の意見をまったく聞かなかったと思われる。~
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