美しい本です。写真も、詩も。しかし、ただ美しいだけではない。読んでいくうちに、心が温まり、安らぎ、癒され、いつしか私は泣いていました。<P> この本の元となった南風椎さんの「1000の風―あとに残された人へ」とは詩(訳)が違います。話し言葉に近い新井さんの方(この本)が素直に入ってきた気がします。もちろん、原文(英詩)も掲載されているので、直接感じたい方にもお勧めできます。<P> 千の風になり、星になり、鳥になり、雪になって魂は「死と再生」を繰り返す。私が死んだらこの詩を読んで欲しい。そして、私は風となって愛する人たちを見守りたいと思います。
あの雨の夜、冷たくなっていく君の手を只握りしめてやる事しか出来なかった僕は、この本を手にして心が悲しみで震えました。<BR>ほんの一瞬の出来事でした。君はまるでガードレールに凭れてでもいるかの様に座り込んで居ました。何が起きたのかさえ・・・解らなかった!<BR>君と初めて手を繋いだ日の事が、今も昨日の事の様によみがえります。<P>君と手を繋いだ僕の心臓は緊張と感激で、まるで早鐘の様でした。<BR>でも、その君は・・・もう居ない!<BR>君が居ない悲しみと寂しさに耐えられなかった僕は、君の傍に行こうと・・・<BR>手首に刃物を突き立てていました・・・少しも怖くは有りませんでした。<BR>でも神様は許してくれませんでした。なんて残酷な仕打ちだと恨みました。<P>僕は君と出会った街を去る事で君を忘れようとしました。<BR>でも気が付くと夜空の星を見ては涙し、雨に肩を打たれては涙し、降りしきる雪を見ては涙し、今も忘れる事が出来ずに居ます。<BR>そんな僕の心を癒してくれた一冊の本・・・千の風になって!<BR>読んでいて何度も涙で文字が滲みました。<P>これからは風に雨に雪に君を感じ・・・命尽きるまで君の分も生きようと思いました。<BR>本当に素晴らしい本に出会えて・・・良かった!
愛する人との別れは、どんな形であれ悲しいものです、それを現実として受け入れることもまた当事者の立場にならないと解らない部分も多々あります、しかし別離、離別、永遠の別れ、今生の別れなどのどんな別れの形にせよ、その間際に心から涙を流し、愛した人のことを思うと涙があふれて止まらないといった、自然で素直な感情の吐露があれば、その気持ちや思いがあれば少なくとも両者の魂は浮かばれるというか、限りある人生の中で、あなたと出会えてよかったと思えるのではないでしょうか、確かに愛しい人との別れは寂しく悲しいものですが本書を読むと、なぜか心を癒し優しく温かい気持ちにさせてくれる心の書です