私は数ある十二国シリーズの中でこの話しが一番お気に入りです。何よりも読みやすさが魅力だと思います。読みやすさに加えて話に出てくる個性的なキャラクターも魅力の一つです。何度も何度も読み返したくなるすばらしい一冊です。どうぞ、皆さんも読んでみてください(^。^)/
この本には人間のおろかさ、もろさが描かれているけど読み終わったときには<P>人間って捨てたもんじゃないな、と思えてくるんです。それって人間は弱い<P>な、と思って初めて見えてくる感情だと思うのです。この本はその感情を引き<P>出させてくれる一冊です。読んだ後に不思議なため息をつきました。嬉しさま<P>じり、切なさまじり、いい本を読んだ後には必ず出てくるため息です。この本<P>を読んだ後、きっとあなたもそんなため息をついていることでしょう。
雁の国で新王として誕生した頃の尚隆と六太を中心に、彼らの過去が見え隠れします。王としての使命を受けた尚隆のはちゃめちゃなやり方に、官の誰もが「愚かな王」とため息を漏らしますが、尚隆には尚隆のやり方で強い王でありたい、民を救いたいと心の底から願っているのだということを本編のはしばしに感じます。「稀代の王」と呼ばれるまでになった延王尚隆の登極して間もないころのお話です。六太も麒麟でありながら、この世界のあり方を否定したりとなかなか面白い。とにかく、国を動かすことのさまざまな人々の知略などにぞくぞくすること間違いなし。十二国記ファンであれば必見です。