十二国シリーズでは、私はこの作品が一番好きです。何度読み返しても面白いし、何度読み返しても考えてしまう。一見したらただ単にプライドが高くて高飛車な女の子が周りの人を困らせつつも…と言うありがち(?)な展開で終わるかと思いきや、最後のほうはすべてのキャラクターにとても引かれて、すっきりとした後味で読みおわれます。読まれる方はそれぞれの登場人物の物の考え方、生き方に注目してください!絶対に納得のいく一冊です。
十二国記シリーズの中では珍しく、単巻。かつ、登場人物も主人公以外はほぼ初登場。(主人公自体も前作で少し出た程度。)という作品なので、シリーズの前後関係なくよめて、分量も少なめ。そして、主人公をはじめとする魅力的なキャラとスピード感。このシリーズの入門にお勧めしたい一品です。十二国記には毎回、おおきな「考えてほしいテーマ」と、部分部分にメッセージがこめられているのですが、本作の主人公はちょっとひねくれもの(って言ったら、ぶたれそうですけど(笑))なので、主人公の行動の意味を深読みしても面白いですね。
数あるシリーズの中でも、ベスト3に入る勢いで好きな一冊です。<P>理由はさまざまですが、このお話は他のシリーズと一風変わって、自分から王になろうと旅立つ少女の成長物語。朱晶は、小生意気だとかクチ達者だとか思われがちですが、自分の言ったことには絶対に責任を持ち、卑怯なことができず、常に前向きな考えの持ち主です。まだ子供といえど、冷静でとても賢く、でも良い子なのです。人を見捨てることが出来ず、荒廃していく国にただ嘆くだけの大人達をみて、自分でどうにか、と旅立っちゃうくらい。<BR>幸せな環境にありながらも、国を見捨てることができずに旅立つ決意をする彼女の度胸は、見習うべきトコがあります。そしてそんな彼女を、しっかり見ていてくれる人もいます。<BR>最後は逆ギレで泣ちゃったりと、可愛らしい面もありますし(笑)<P>それにしてもこの麒麟、えらく頼りないなぁ。うん。<BR>まぁ、ぜひ読んでみてください。とってもカッコイイ女王の登場です。