この本は、数学の「参考書」ではない。数学の「学び方」の本である。参考書の読み方、使い方、選び方が書かれているが、これ自体が参考書になることはない。だからこそ、参考書からは絶対に得られない知識を得ることができる。いくら熱心に勉強しても成績が上がらない人は、この本を読めばなぜ成績が上がらないかがわかる。「自分の頭は数学に向いていない」などとぼやく前に、この本を読んで勉強法を変えてみよう。決して「即効薬」ではないが、「特効薬」であることは間違いないはず。<P> 大学入試には「計算用紙」がついてくるでしょ。だから答えが出なくても計算用紙の出来が良ければ、ある程度稼げる。その「稼ぎ方」まで書いてある。あなたのクラスメートにも「数学」は出来るのに「英語」はちんぷんかんぷんな人がいるでしょ。それは勉強の仕方が「数学」と「英語」では違うから。数学と「数学でない科目」の違いまで書いてある。<P> 単なる「参考書」の域を越えた本書は、数学をより深く理解するうえで、重要な武器になるはずだ。
著者は数学に取り組む際には、各単元に対する心構え(スタンス)と勉強法の手順(アルゴリズム)を知っておく必要があるいう。例えば2次関数と複素数では性格が違うので、各単元ごとに心構えを変えなければならない。2次関数はひたすら努力と忍耐を要する単元、複素数では常識にとらわれない発想の転換が必要だという。著者は、新課程の各単元(数学Ⅰ・A、数学Ⅱ・B、数学Ⅲ・C)について、性格の違いや勉強法の手順を親切に説明している。その他、実力をつける勉強法、参考書・問題集の選び方、数学答案の具体的な書き方(ノートの使い方、グラフの書き方、分かりやすい答案説明、手書き文字に関する注意)まで、数学に取り組む際の「作法」が実に懇切丁寧である。<P>受験生に限らず、社会人でも数学ち?勉強をしている人は、まず本書を紐解いてみることをお勧めする。どんなによい教材があっても「勉強のやり方」が分からなければ意味がないのである。今、参考書・問題集の選択に悩んでいる人は、本書で著者が提案している「本の選び方」に目を通してみたらどうだろう。また、今までやみくもに問題練習をやってきた人なら、目から鱗が出る解説に「うーん」と唸らされる違いない。そして「数学の勉強をしたいがやり方が全くわからない」という五里霧中の人には、まさに本書は打ってつけである。
答案の書き方や模試の利用の仕方まで書かれている<BR>本に未だかつて出会ったことはありません。さすが<BR>予備校の講師でもある筆者が書いただけのことはあります。私は高校時代数学とは縁のない生活を<BR>送っていましたが、ふとしたきっかけで一から<BR>勉強を始めています。参考書や問題集とは一足<BR>違ったこういう本を視野に入れることが<P>出来るようになったのが社会人受験生の<BR>余裕?とでもいうところでしょうか?<BR>ちょっと違った視点からどうして自分が<BR>数学をしなければならないか?が学べる<BR>本、おすすめです。