この本に出されている論理的思考の問題を、趣味の世界の難問と考えてはならない。日常生活や社会の諸問題でも、すこし「知的」にものを考えようという場合には、こうした論理的思考が求められる。その訓練として本書に取り組んで見たらどうか。この本に出ている問題は、最初は難しく思われるかもしれないが、慣れればどうということもない。基本的な論理を積み重ねていけばどれも解ける問題ばかりである。特に直観や情緒に頼って考えがちな人は、この本(あるいは類書)を使って、論理的な思考の訓練をしてみたほうがよい。個人的には、高校生や大学生に強く勧めたい。<P>なお、この本の裏表紙にも書かれているように、アメリカの大学院入試にあたるGREでは、このような論理的思考問題(「アナリティカル」と呼ばれている)が出されている。決して「理科系」だけではなく、「文科系」の学生もこれをとかなければならない。それは、この本のような論理的思考が、理系文系問わず知的な思考には必要だからであろう。
信じられないほど知的レベルの高い本です。知的で意欲旺盛な中学生や高校生にぴったりと思います。奇跡的な本です。
このようなパズルを解くのが好きだったので購入してみたが・・最初の方からいきなりつまずいてしまう始末。しかし慣れてくるにつれてどんどん解けるようになる。どんなものにもコツがあるのだ。そのコツを自然に習得できてしまうところが、掲載問題の質、そして順序がうまく考えられている所以。全部で60問、最後に「超絶難問」10問、また論理パズル関連のコラムもあったりと、飽きさせることなく、小粋な暇つぶしにはもってこいの一冊。論理パズルの本としての完成度も素晴らしい。問題それ自体は暗記できるほどに簡潔だが、解く過程に於いて論理パズル思考のエッセンスがしっかりつまっている。