人類最古の哲学―カイエ・ソバージュ〈1〉 みんなこんな本を読んできた 人類最古の哲学―カイエ・ソバージュ〈1〉
 
 
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人類最古の哲学―カイエ・ソバージュ〈1〉 ( 中沢 新一 )

あっという間に読み終わった。知的に興奮させられる内容だ。<BR>人はなぜ,古来からこんなにも「死」にこだわるのか。なぜ,現代は「死」を覆い隠そうとするのか。日々の仕事に追いまくられている頭で考えてみた。<P>「死」を意識しない日常に生命の瑞々しさはない。日常の雑事に疲れた頭をリフレッシュするのに本書が明らかにする内容は,ミステリーの謎解きをしているように新鮮で興奮させられる。<P>だからといって,神話を解読することにより社会的に成功するための人生訓を導き出せるものではない。高度な精神性を発揮しているミクマク・インディアンの神話はそれを物語っている。人間は,生物と社会的存在しての矛盾を自覚することより,徹底して社会的存在として振舞うことが成功する近道なのかもれな!い。ただ,精神的に破綻しないためにも神話は現代社会にも通用する。神話は矛盾を抱える人間を許容する。

 大学の講義をもとにしているからであろうが、神話という題材を素人にとっつきやすいように噛み砕いて説明してくれている。我々にとっても身近な存在であるシンデレラの話を中心に神話的論理を明快に語り、神話の奥深さと魅力を十二分に伝えていると思う。美味しいカクテルのような本であり、読みやすくかつ知的な刺激に満ちている本だ。

哲学の祖先である神話についての入門書。後半3分の2は、世界中に広がるシンデレラ神話をめぐり、神話の象徴性や論理を説く。大学での講義がもとになっているせいか、中沢氏の本にしては気抜けするほど簡単に読める。

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人類最古の哲学―カイエ・ソバージュ〈1〉&nbsp;&nbsp;&nbsp;著者の講義録が全5冊のシリーズとしてまとめられた。その1冊目である本書は、神話を手がかりとして、原初の人類が抱いた宇宙観、自然観を探る。大学での講義がもとになっているため、奥深い内容ながら叙述は平易で、ときおり教場ならではのユーモアさえ交えられる。神話学入門として格好の1冊だろう。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;国家や一神教が発生する以前、はるか旧石器時代の昔から、人は世界や生命について深い思索をめぐらせてきた。その結果生まれた神話こそ、「はじまりの哲学」と呼ぶべき知恵のかたまりであり、これを研究することが人類の原点を知る糸口になるのだ。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;本書の大半を費やして分析されるのはシンデレラ伝説である。この物語に似た伝承は世界中に分布しており、実に多くの神話的要素が含まれているという。著者は最も有名なシャルル・ペロー版をグリム版と比較することからはじめ、ポルトガルやロシア、9世紀の中国にまで広がる類似説話を検証、シンデレラが生者と死者を仲介する存在だといった隠れたメッセージを次々にあぶりだしていく。舞踏会のおり片方の靴を落とす、というような一見何気ない点にさえ重要な意味づけがあり、ギリシャ悲劇のオイディプス伝説にまでつながっていくのだ。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;こうした神話解読は、それ自体きわめてスリリングな知的体験だが、決して現代と切り離された学問ではない。神話は常に現実とのかかわりによって生まれ、語られてきた。バーチャル文化全盛のいま、著者はアニメーションやCGを駆使して表現される物語群に形骸だけの神話的性格を感じ取り、警鐘を鳴らす。リアルな現実を生きるためにこそ、神話は解き明かされるべきなのだ、と。(大滝浩太郎)
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人類最古の哲学―カイエ・ソバージュ〈1〉