人間誰しも、「ああっ今自分はなんてかわいそうなんだ!」とか、<BR>「だって知らなかったんだから、しょうがないじゃん!」なんて、<BR>思ったことがあるのじゃぁないでしょうか?<BR>この作品にはつい、そういってしまうヒトが出てきます。<BR>自分と重ね合わせて、「ああっわかる。その気持ち・・・。<P>でも、それってすごくかっこ悪いコトなんだよね・・・。」って胸が痛みます。<P>大きな流れは「水戸黄門」的なストーリーですが、<BR>シリーズの中では最もお気に入りの作品です。<BR>自分は登場人物の誰と似ているか・・・考えながらお読みいただきたい作品です。
娘に勧められ,「少女マンガの小説版だろ?」程度の認識のまま,これも親子の会話のネタと思い読みはじめたのですが,これが面白い! 一気に(といっても通勤電車で数日かけて)読んでしまいました。ほかのも読んでみたくなりました。
十二国記シリーズの中で一押しの作品で、少女三人の苦悩と旅立ちの物語。少女三人の考え方に共感を覚える人は結構多いのではないだろうか。そういう意味で、現代の若い人に読んでいただきたい作品である。<P>小野先生は、本当に、人の心情を描く天才だ。どのキャラも、自分と似たような面を持っていて、ドキッとさせられる。自分を客観的に見られて、少し大きくなれたような気になる。少女三人の成長を、自分のことのように見守ってあげたくなる。<P>この十二国記は、できれば一作目から順に読んでもらいたい。どの作品も面白いので、はずれはないはず。人が信じられなくなった時に、楽俊の優しさに触れれば、きっと救われるだろう。