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プラネテス (3) ( 幸村 誠 )

2巻の最後でハチマキが気付いたこと。その先に見えるもの。<BR>プラネテスの中心的テーマが3巻で扱われています。<P>完成された唯我独尊のエゴイストとして夢のために邁進するだけでは、<BR>この宇宙の広大さと真理を理解し得ないことに気付いたハチマキは、<BR>何をしても満たされなくなってしまった。<P>自分は何をしたら満たされるのか。自分の夢に何の意味があったのか。<BR>そんな自問自答をすると、その答えの果てしなさに気が遠くなる。<BR>そして彼は魂の抜け殻のようになってしまった。<P>木星行きのための訓練は続いていき、出発の日は近づく。<BR>そしてそんな彼をとりまく、木星往還船のクルーたち。<BR>彼らとのつながりを通じて、<P>ハチマキは問いの答えを持つ女性の名前をとうとう思い出す。<P>1巻の力任せ具合、2巻の痛快さも大好きですが、そこで描いた下地を経て、<P>3巻は全時代を通じて人に共通のテーマにがっちり取り組んだ漫画に仕上がっていると思います。悩みが大きい(丸ごと2、3話程度もそこに取り組みつづけた)だけに、そこから回復して方向性を見出すハチマキを見るとこちらの気持ちも高揚します。<P>違和感を感じている人も多いようですが、<BR>1,2巻の下地なくしてこの展開はありえない。そう断言できます。<P>1,2巻読後にオススメです。

八郎太の変貌ぶりにちょっと違和感。<BR>でもあれだけの衝撃的な発見、というか開眼というか、<BR>その後の人間てああいう風になってしまうのかもしれないな、とも思う。<P>タイトルにも書いたけど、成長物語として非常に平和な、安心感のある終章になっている。<BR>大きな疑問の答えを見つけた八郎太、そして今まで貯めていた孤独を癒すようにタナベを探すシーンは、<P>巻中のセリフのように毒気の取れた八郎太の「中学生みたい」な純さが感じられて正直、こそばゆい。<P>こういう筋書きになって思うのは、<BR>八郎太が孤独なままでいってしまうエンドというのも、<BR>なかなか味がありそうだな~と。<BR>きっと悲惨になっちゃうだろうけどね。と作者そんなん書かないだろうけどね。<P>次に率直な感想。タナベ良いオ!ナだなー、ロングもいいだろなーとか、<BR>タナベ母の若いころもいいよなー、とも。<BR>ユーリとフィー更に出番ないよなーとすこし哀しさも。<P>あとタナベ父、まったく持ってナイスシャウツッ!!!(笑)<BR>ボンさんパンクなメッセージがとっっっっても素晴らしかった。<P>しかしタナベ、7年は長いだろうな~女盛り丸きりパス?!うーん。

主人公のハチマキとタナベの関係を描いたシーンは(ネタバレになるので表現は控えますが)めちゃめちゃ感動した。みなさん、自分の体験を思い出しません?。僕はめちゃめちゃ、『その時』の気持ちを思い出してほんわかしました。

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