堀井和子さんの本の世界は、どれもそこだけ、ゆったりとした時間が<BR>流れているように感じられます。<BR>さりげなく、その実、すみずみまで神経の行き届いた、明るくて、<BR>不思議な透明感のある空間が広がっています。<BR>あ、この人は、大人なんだ。<BR>自分のスタイル、何が大切で、何が不要か分かっている人なんだ、<P>でも決して声高にそれを叫んだりしない……そんな気がします。<P>この本に出ているレシピは、みんな繰り返し作りたくなる味をしています。<BR>蜂蜜とみそに漬け込んだ鳥のグリルを、香草と一緒に中華風のクレープに<BR>巻いて食べる一品、蜂蜜入りのお湯でゆでるモントリオール・ベーグル、<BR>ルッコラのピザ、モンブラン風デザート、サラダリヨネーズ……<P>作り方も、とてもシンプル。<BR>ペ!ジのレイアウトも素敵で、エッセイを読んで眺めるだけでも、<BR>なんだか気分がほっこりして、毎日の暮らしが愛しくなってきます。
どのメニューもお手軽なのにとても美味しい。ベーキングパウダーで焼くパンがこんなに美味しいレシピは初めてです。フランス郊外の市場の写真など見ているだけでも楽しくいつもキッチンで活躍する1冊です。
ここに載っている炊き込みごはんは、ほんと簡単でとってもおいしいです。自分もこんな風にゆとりを持って気持ち良く過ごしたいと思わせる1冊です。