この「マリア様がみてる」シリーズを読んでいると、一番思うのは、『憧れという感情』についてです。難しく書くと、憧憬とでもなるのかな?。ロサ・キネンシス・アン・ブゥトンである福沢祐巳のおねえさまへの感情って、ずっと強烈な憧れがベースにあるんですよね。それが非常に健全に、自分もふさわしくあるためにがんばろうというナチュラルに変換される彼女って、人として立派だよなー。いやまじで(笑)。それが強烈に出ているのが第一作目なんですが、あの頃の祥子お姉さまって、凄く遠い存在だったんですよね。読者の視点は、祐巳だから。でも、『レイニーブル』『パラソルをさして』でどんどん等身大の小笠原祥子との心の距離が小さくなっていくのは、なんだか凄くいい恋愛を見ているようで、ドキドキする。
ラストの祥子さまの台詞には爆笑間違いなし!祐巳さんの弟・祐麒くんのしっかり者っぷりもイイ!
期末試験も終わって、いよいよ夏休み!!<BR>うきうき気分になるはずなのに、祐巳は今ひとつ沈みがち。<BR>黄薔薇姉妹、白薔薇姉妹はいっしょに夏休みの計画を立てているのに、<BR>最愛のお姉さま、祥子さまからお誘いがかからないから・・・。<P>でも、そんな祐巳の気持ちを察したのか、祥子さまからお声がかかった。<BR>「来る?」<P>この一言がきっかけで、お姉さまの別荘へとお供することになった祐巳。<BR>でも、素敵なはずの別荘地には、恐るべき悪意が待ち構えていた・・・。<BR>祐巳、絶体絶命のピンチ。どう乗り切るの??