少し鈍感なところもあるが、それ以上に繊細で、勘が鋭くて<BR>そしてとてもやさしい白薔薇(佐藤 聖)。<BR>その原点とも言える出来事が収録されています。<BR>これは、絶対に読まないとネ。
セクハラおやぢ?聖さまの、とても切ない話。<BR>「二人の少女の禁断の恋」と内容紹介にあるが<BR>そんな陳腐なフレーズで表現できない物語が<BR>展開される。<P>マリみての評価は、この巻まで読んでからしましょう。
「白き花びら」本当に切ない。身を切られるほどの哀しい別れ。でもこの経験があったから白薔薇さまは人間的におおきく成長できたのだと思う。自分が辛い、哀しい経験をしたから人の哀しみや辛さが理解でき、だからこそ悩み、苦しんでいる祐巳さんや志摩子さんを優しく受け止め、励まし、手助けをする。その言葉にも深みや説得力がある。<P> この次の「ロサ・カニーナ」以降、白薔薇さま=聖さまは、「頼りになる存在」として描かれていくが、それもこの作品で単なるおちゃらけた抱きつき魔でないことが証明されたからであろう。これは海援隊の「贈る言葉」の歌詞にある「人は悲しみが多いほど他人に優しくできるのだから」にぴったり当てはまるのではないか。<BR>