私は最近、カメラが好きになりました。そして本書を手にしました。<BR>撮影技術の向上に役立てるつもりでした。<P>しかし、本書を読んで感じたのは、カメラのことではなく、生き方についてでした。<BR>それは、生きていることを素直に喜びたいということ。<BR>著者自身、愛妻に先立たれ悲しい日々を送ったに違いありません。<P>自らの悲しみを克服するために辿り着いた哲学なのかもしれません。<P>その他、カメラについて参考になったのは、<BR>・写真には撮った人の生き様が現れる<BR>・身体でズーミングする<BR>・技巧に走らず見たままを撮る<BR>・きれいに収まっているものをあえて崩す<BR>・よい写真家になるには人に好かれることが大切<BR>…etc…<P>写真とは生きることそのもの、を実践してきた著者の本音が見事!!!綴られています。<BR>人生という時の流れを、ひとつの姿に収めてみたい。<BR>あれこれ考えず、無心にシャッターを押したくなりました。
ここまで、天才の秘密をみせてくれる天才ってめずらしい。「私は天才よ。」ってユ-ミンも言うけど、天才は、天が与えてくれた才能だから、誰にでもあるはずなんだって。でも、アラ-キ-ほど心のままに表現する人生をおくる決意がまず、難しい。写真でも、文章でも、アラ-キ-は、ほんとに人を愛してて、心のままに生きてて、そのまま表現してて、ス-パ-。「人に好かれる、親近感をもたれるっていうのは、実は写真家になるための最大の要素かもしれないな-。人間性の問題だからさあ。...。」そう、やっぱり人間性なのか...ってとこに、いきつく。修行しよう。
アラーキー、すっごく真面目に写真について語っています。誰かの死が自分の力になる、とか、ちょっと感動的な話です。単なる写真論に収まらない、「何故、今、写真論を活字で書くのか?」という姿勢を含め、こちらも真摯に向き合うことを強いられます。ぜひ、一読を!