単独のレーベルのことが書かれているにもかかわらず、<BR>とても分かり易いジャズ入門書に仕上がっている。<BR>ジャズを代表する一つのレーベル、そして一枚一枚の<BR>アルバムのエピソードの積み重ねを読んでいるうちに、<BR>ジャズの魅力が伝わってくる。<BR>見事な構成だと思います。
「マイルス以外いらん!」<BR>中山さんのマイルス本によって、マイルス者に育ててもらった僕は忠実なる信者でした。折りにふれ周囲の者たちにも、そう言い続けてきたのだけど…。中山さん!ブルーノートも要るんじゃないですか!?<P>ホント、何と言うのか…。中山さんの文章を読むと、無性にその音楽を聴きたく、もう一刻も早く聴かなきゃ損しちゃう、みたいな気分になる。で、やっぱりハマっちゃいました。<BR>マイルスで一生の楽しみを教えてもらったけど、コレであと一生分の楽しみを貰った。ありがたい一冊でした。
巻末にプレーヤー別の索引(原綴+カタカナ)が付く。本文は見開きでレコード1枚に相当。右上に見やすく番号がふってある。2.5センチ角のジャケット(表のみ)とプレーヤー名、演奏楽器。曲目、録音データが簡潔に並ぶ。曲名は英文と和名で表記されている。ハンドブックとしての役割は十分だと思う。<P>アルバムのコメントは他書のような曲解説はさけ、そのアルバムの録音裏話的なことや、そのアルバムを残したことでプレーヤーの評価はどうであったか、といった、そのアルバムの存在意義みたいなことにさりげなく重点を置いている。最初から読んでいくとブルーノートとそれに関わる人々の歴史が分かる。ライオンが録音しなかった1553と1592を欠番にしてある。随所にレコーディングの知識なども盛り込んである。