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文体とパスの精度 ( 村上 龍 中田 英寿 )

物事を正しく伝えること。<BR>それはとても大事なことで、この本では作家:村上龍氏が、クールなイメージに映って私達に伝えられているサッカー選手:中田英寿の、可能な限り正しく伝えようというコンセプトが感じられる。<P>実際、二人の交換メールの部分などは、このコンセプトがなかったら、ちっとも価値の無いものになりかねないが、特に中田英寿の”言葉”がとても好感がもてるし、ホントの彼がよく伝わってくるのです。<P>正直、私自身はあまりサッカーには興味がなく、この本も村上龍が著者だから、読んでみた程度なのですが、意外と好印象が得られたのも、このコンセプトと中田英寿の”言葉”なんだと思います。<BR>また、この二人の対談の部分も実に二人が楽しそうでよろしい。ただのサッカー選手の話ではナイ本です。

世界を相手にして活躍する一流同士の対話。<P>ひとつひとつの言葉が経験から語られていて、<BR>考え方としても自分に応用でき、学ぶことが多い。<P>自分の軸があると、分野を越えての対話が可能になる。<BR>一つの道を究めるプロフェッショナルには、<BR>共通の「精度」があるということに気づきます。

有名作家とヨーロッパで活躍中のサッカー選手の対談集。<P>読んでみると、中田も村上も、非常に「個」を大切にする欧米的な人間という印象を受ける。だから、冷たい、クールなどといわれるのだろう。<P>この本では、サッカーの話題が中心なのだが、それを通して、日本という国の規制の枠組みを脱した2人の、日本に対する批判や考察が多く見られ、面白い。とても自由な感じを受ける。2人とも、自分というものをしっかりと持っているからだろう。

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