一人の人間の生き方を見て、これほど感動したことはありません。マイナスをプラスに変えるパワー、そして何事にも挑んでいく姿勢。本当に、岡本太郎氏を大好きになりました。<P>お葬式のくだりでは、悲しくて、涙がこぼれました。こうして本で会えるし作品も残されているけれど、ご本人に一度でもいいからお会いしたかった。どうして生前に岡本太郎氏の偉大さに気づけなかったのか……悔やまれます。<P>個人的にかなり挫折感を味わっていたときに読んで、元気をもらいました。厳しくて、優しくて、温かい。岡本太郎最高!!
この本を読む気になったのは、大阪の万博公園にある<BR>『太陽の塔』を見て感動したのがきっかけです。<P>岡本太郎という人がどんな人だったのか?それを知りたい。<BR>きっとすごい人に違いない!エネルギッシュなだけでなく<BR>思考力にも優れた人ではないか?と想像していましたが<BR>実際、それ以上でした。<P>数々の名言と共に著者の情感がこめられていて、その言葉の<BR>背景なども知ることができ感動的で面白い作品でした。<P>活きた生の岡本太郎さんの言葉が届くようで<BR>こんなふうにありたいと思わされました。<P>でも、タイトルのように「目から鱗でした」なんて<BR>岡本太郎さんに言ったら、浅ましい!と言われそうです。<P>とかく誤解されがちな人ですが、岡本太郎さんを<BR>知って欲しいというだけではなて、今、生きていくのが<BR>困難な時代だからこそ、多くの方に読んで貰いたいと<BR>願ってやみません。
人間はある衝動にかられて生きている。それは自分に足りないものを求めてようとしていたり、人間が人間としての全体性を獲得しようとする心の動きから(魂の声によって)行動しているということで、この本ではそのことを自分の人生をかけて語っていた岡本太郎氏のことがよく分かるように描かれている。それは行動を共にして太郎氏の求めるまさに「何か」となっていた、秘書で編者の岡本敏子氏にしかできないことであろう。<BR>地位や役割、性別といったものではなく、大事なものが何であるかを語る太郎氏の声がまさに聞こえてきそうな本である。