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| 土門拳 古寺を訪ねて―奈良西ノ京から室生へ
(
土門 拳
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土門の特徴であるクローズアップは、普段は気付かなかった仏像や寺の新たな発見をさせてくれます。同じ対象物でも印象がガラリと変わる。土門の観察眼の鋭さに驚きます。<P>エッセイが今回も写真に負けず劣らず面白く、写真の理解も深まる。中でも撮影時の住職や村の人々との出会いや交流のエピソードが心温かく、そして約40年もの長い撮影の間には、亡くなってしまった人も沢山いて、悲しくもある。<P>この本の最も印象的だったのは、室生寺の住職に春夏秋冬のうち、全山白皚々たる雪の室生寺が第一等であると聞き、その後何十回も訪れ撮影を試みたが、雪の室生寺だけは出会えず、住職の言葉を初めて聞いた約40年後、ついに念願の雪の室生寺を見られたことです。<BR>40年も同じ寺にこだわる土門の執念は凄い。<P>146、7ページのピンクの石楠花(しゃくなげ)が沢山咲いた春の室生寺鎧坂 金堂見上げと、それと同じ構図の186ページの雪の積もった写真の比較が面白い。(ちなみに写真の下の名前が、187ページのものと入れ違えてしまっている)<P>巻末の土門たみ夫人の、土門拳との出会いや仕事についてのお話も感慨深い。仕事で忙しい土門との長い結婚生活には、多くの苦労があったと思われます。
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