収録語数が比較的多く,また非常に「まじめ」に作ってある。並べてある項目が読みやすいこと,外来語にはもとの言語名とそのつづりが載っていることなど,つくりが丁寧。とはいえ,手にとって一番びっくりしたのは,イラストが非常にきれいだったこと!
オビに数え方のクイズがあり、これがなかなか難問。本の中身を読んでみると研究に基づいた丁寧な説明が書かれていて、なるほど、と感心しました。数え方についてもっと勉強したいと思わせてくれる秀逸な1冊。
日本語のものの数え方はたくさんあることは知っていましたが、国語辞書や実用書には短い紹介があるだけで、種類がどれくらいあるのか、個々の使い分けなどはどうなっているのかなど、考えることはありませんでした。しかし、この本を手にとってみると、そのずっしりとした重さ・厚さが日本語の数え方の深さを教えてくれます。イラストも図鑑のような緻密できれいなものなので、辞典というより"数え方の百科事典"といった趣です。<P>例えば、「1本」は細長い物体だけではなく、ホームラン・電車・映画・ソフトウェア・論文・武道の技など、細長くないものも数えますが、助数詞「本」の項目を引くと、その理由が細かく丁寧に説明されていて驚きました。また、「1回」と「1度」の違いなどは、考えたこともなかったので日本語の豆知識としても役立ちそうです。数えたいものの名前を五十音順に引ける機能もあるので、数え方に迷ったときにとても便利。日本語関連の本が氾濫する中、どうして今までこのような本がなかったのか不思議です。