今から45年前に、この様な情報を公開しようとした作者の科学者としての公正さと、国に雇われていても、国民を守ると言う本質を失わなかった人間性に感銘しました。現在の日本の公務員、国立大学の学者連中、研究家などは見習うべき事だと思いますし、一般国民もこれからも感心と注意を払わなければと思います。<P>幸いなことに、45年経ってみると、石鹸の泡だらけの多摩川が改善して来ているように、各地でも改善の兆しは見えていると思います。今後も、自然を見つめて行く精神、原因を公開する正義感を持ち続けて、騙されない様にしなくてはならないと思います。
この本を読んでから気づきましたが、私の家の近所(東京都のはずれです)では、今、セミが鳴いていません。週末、子供と一緒に新聞を買いに散歩しますがスズメがさえずるくらいで静かです。本当に不気味です。私は地方にも住んでいましたがこんなことは初めてです。今まで気づかない方がおかしいのでしょうか?妻は「慣れてしまっていたけど、良く考えたらおかしい」と言っています。あなた方の身の回りではありませんか?こういうこと。
原題「生と死の妙薬」が示すとおり<BR>農薬や殺虫剤等の化学薬品がもたらした実際の環境(生態系)破壊について書かれた言わずとしれた啓発書です。<P>事例はよく調べられており、表現力豊かに書かれていて読みやすい文章、訳もいいと思います。<BR>化学薬品がどのような影響を及ぼすか実感をこめて理解することができるでしょう。<P>しかし同じような例がこれでもかこれでもかと出てくるので段々飽きてくるのですね。<BR>最後まで読む方が大変でした。<P>そしてもう一つ。古い(本の宿命ですが)。<BR>40年前の本です。もはや環境問題の質も激変しています。<BR>最終章でカーソンが出した解決策も、あとがきによって解決策と成りえなかったと一蹴されてますし。<P>この本が鳴らした警鐘には大きな力と意義があったようですが、有名だしちょっと読んでみようか、という人には、おすすめしません。