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号泣する準備はできていた ( 江國 香織 )

すいません。27歳独身男の自分にはさっぱり理解出来ないです。30代後半以上の女性だと違う感想になるのかも知れませんが。<P>直木賞という事で「これを機に!」と思い、江國さんの作品を初めて読んだのですが、ちょっとこれは・・・他の長編作品に手をつけ辛くなりました。

直木賞と聴き、さっそく手にとって読んだが、行間すかすか、<BR>だからといって「行間を読む」必要があるほど深みもない。<BR>おしゃれな言葉やセリフが並ぶこともあるが、それだけで、すうすうと風が<BR>通りすぎるような感じで心に染み入ることもない。<P>作品と読者の相性もあるのかもしれないが、賞をとったのだから、もっと骨のある、<P>ぐいぐいとくいこんでくる作品を期待していた。<BR>普通の人のエッセイや日記の類がインターネットで気軽に読めるように<BR>なった時代なのだから、プロの作家はそれとは一線を画したハイレベル、<BR>歯ごたえのあるものを書いてほしい。謎があってほしいという意味ではなく、<BR>読むにつれてますます噛んで味わっていこうという気を起こさせるものがいい。<P>表面的な生活の断片を描くだけで済まさず、人間の美しさ、悲しさ、醜さという<BR>普遍的なものをとことん追求した深いものであってほしい。<BR>これでは山のようにあるオンライン小説やエッセーに有名作家の冠、という<BR>香水を振り掛けただけのように薄く感じてしまった。

題名から、いつもの江国香織のお話とは違い激しいラブストーリ?という勝手な想像をしてこの本を買いましたが、いい意味でいつもどおりの彼女の作品でした。短編集ですが、主人公は若い子ではなくどちらかというと30代後半から40代というところかな。自分と重ねられる年代の人にとってはいいかもしれません。夫とはいるんだけど、他にも好きな人がいて、というような話が多いため独身の人にとっては感情移入はあまりできないかもしれません。とはいえ、とても文章はキレイですのでがっくり、ということにはならないかと思います。あっという間に読めますので、気軽にどうぞ。重くない話ですよ。

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号泣する準備はできていた
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