レイチェル・L. カーソンが持っている五感である『受信機』。<BR>これがすばらしいのだろう。<BR>読むだけで本の中に引き込まれるというよりも身体の感覚が自然の中にいる感じになる。<P>自分の中にあるワクワクする感覚が開いていく。<P>子供も大人も自然の中で感覚を開く楽しさをこの1冊で知ってもらいたい。
初めてこの本に出会った時はほかの出版社から翻訳本が出されていた頃で、当時私は中学生でした。何だか、とても素敵なものに出会ったときのドキドキ・ワクワクした感覚でページをめくった記憶があります。<BR>その後どれだけの人に(主にママになる妊婦さん)この本を贈ったか分かりません。<P>自然に敬意を払い、自然を愛で、自然とともに生きてゆくレイチェルカーソンの着眼に、「私も自分の子供に是非伝えてあげたい」と強く共感した私も子を持つ年頃になりました。<BR>私の人生の宝物の一冊です。
環境学者として名高い著者が 姪の息子である幼いロジャーと共に生きることになり、彼を抱きしめながら、様々な自然の息吹きを伝えていく。森の中に分け入り、渚のしぶきを受ける気分を味わうことができる。ダイナミックな自然の力を感じるだけではなく、繊細な風の匂いや 小さな生き物の姿にも目を凝らす場面を 読者にも伝えてくれる。読者それぞれの幼児期の体験を再び思い起こさせてくれると同時に 未知の世界、より深い感性の世界をも見せてくれる本書は 大人にも 子育て中の世代にも そして子供への語り聞かせにもふさわしい一冊である。原書とは別の写真が添えられており 写真のページを繰るだけでも癒される。原書も合わせて読むことをお勧めする。英語の表現が詩的で 美しい。