強弁、詭弁ってこういう事なのね、ということからそれに対しての論理的な対処、論理学の入門をわかりやすく説いてくれる本。でも強弁者の人柄によって論理が通じたり、論理なんて関係無く話しが進んでしまうのが現実、ということも書いてあり「論理学」が人をねじ伏せるためのものでもなく、自分を高めるためのものというのも論理学自体に興味がひかれた。論理流行の昨今、入門篇としては最適だと思います。
相手の言うことに「そりゃ違うだろ!」と違和感を感じつつも言葉に詰まってしまい言い返せなくて後から「キー!悔しい…!」という経験のある方は、本書を読んで充分に楽しめるでしょう。私も例に漏れず楽しませていただきました。<P> 著者が数学者の方だそうで、少し数学的な思考を要求されますが、ゆっくり考えればいわゆる文系にも理解できます(多胡輝氏の「頭の体操」のような感じです)。また、1976年刊の本なので多少エピソード等に古さを感じますが、それもたいした問題ではありません。詭弁例「パンツ野郎とは話し合いにならないよ」には笑いました。ロングセラーになるのも納得。
論理的に頭を使うということはこういうことなんだと教えてくれるいい本です。論理的な楽しさというのを実感できる本だと思います。おすすめです。