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生きている兵隊 ( 石川 達三 )

/*<BR>「私が南京に入ったのは入城式から二週間後です。大殺戮の痕跡は一片も見ておりません。何万の死体の処理はとても二、三週間では終わらないと思います。あの話は私は今も信じてはおりません」<P>石川達三 ~「『南京事件』日本人48人の証言」より<BR>/*

「支那事変」とは何か?戦争において宗教はどうなるのか、人を生かすべき医学はどうなるのか、著者は切実に問うています。 この本は小説ということになっていますが、戦後明らかにされた事実がすでに書かれているなど、資料としても価値があります。たとえば、十六師団長が戦地で骨董品を収集していたこと、南京で日本軍が放火していたこと、捕虜は殺す方針であったことなどが書かれています。 戦場で荒廃してゆく兵士の心、中国人の受ける悲惨、日中戦争は決して美化できない すさまじいものであったことが伝わる力作です。

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