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| ゲリラ戦争―キューバ革命軍の戦略・戦術
(
エルネスト・チェ ゲバラ
Ernest Che Guevara
五十間 忠行
)
この本はキューバ革命における反政府ゲリラの戦略・戦術を述べたものだが、それ以上にゲリラたちの日々の姿を描いたルポであり、ゲバラが自らの「魂」のようなものを吐露したものである、と考えた方がよいだろう。一番最初に、ゲリラ戦の本質として「成功するという確信を持つこと」「準備が全て整うのを待つ必要はない」と語り始めるところなど、ゲバラの熱い魂が伝わってくるようではないか。<P> ゲバラの言葉から浮かび上がってくるのは、功利的計算ではなく、原理主義的な殉教精神でもない。圧政に対する不屈の抵抗する意志であり、革命成功のその日まで戦い続けようとする強烈な生存本能である。この本にあるのは冷静な戦略家の幾何学的な言葉ではなく、あるゲリラ戦士の息づかいであり、鼓動であ!!!と言える。<P> そのように考えるてくると、この本はゲリラ戦の内実を描いたものではあるが、実はもっと広い意味での「抵抗する戦士」としての生き様を教えてくれる哲学書といってもよい。不況という名の圧政に苦しむ、経済世界のゲリラ戦士たちにはこの上ない勇気を与えてくれる本であると思うのだがどうだろうか。大切なのは命を大事に逃げ隠れすることでも、華々しく死ぬことでもない。戦い続けることであり、生き抜いていくことであり、泥にまみれた手で勝利を掴みとることなのだということを、この本は教えてくれる。
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