全般的な気象学を網羅した本では研究者の間でも評価の高く、気象予報士資格の受験生や気象学系の学生ならば必ず手に取る本と言われています。この本の著者の小倉教授は「気象予報士」資格の試験委員長や気象大学校の講師を歴任されている方です。内容はもちろん専門的ですが、高校レベルの数学と物理の知識があれば十分に読み進められます。2版では第8章・メソスケールの気象と第10章・気候の変動の内容が変わっているようです。
初版が出た年に気象の仕事を始めました。大学で気象学を勉強しなかった私にはわかりやすくうってつけの本でした。気象予報士試験のときに読み直し、第2版になって再度購入し読み直しました。3度読んでの感想はやはり名著です。今後もこれ以上の気象の教科書は難しいかもしれません。筆者はやさしく説明するために気象学がわかった気になります。でも読み返すたびに奥の深さがわかるようになります。仲間がいるならゼミ形式で読むのも理解を深めます。座右の書、バイブルといってよいでしょう。
気象予報士試験にmustの1冊と言われているだけに気象現象の理論的説明が充実している。この著者が500ページ書く力があればというのはまさに的を得ている。法規以外の試験はこの1冊を片時も離さないようにしたいものである。これだけの内容でこの価格に押さえているのも素晴らしいというべきであろう。決して高い買い物ではない。