SFファンとして、個人的には、ハインラインはあまり好きではない。が、この作品は娯楽小説としては明らかに一級品だといえる。『アルジャーノンに花束を』と同じく一人称で主に語られるこの作品は、福島 正実氏の素晴らしい翻訳もあって(原書よりはっきり言って良い)、家中のドアを開けるようにせがむピートと同様、どれか一つは、夏に通じていると固く信じる力を読者に与え続ける。『宇宙の戦士』が一般にはメジャーな著者だが、まだハインラインを一冊も読まれていない方には本書を最初に読むことをお勧めしたい。そして、今、冬の気分に在る人にも同様に。90点。
もう20年以上も前に読んだ本ですが、いまだに私の心に温かい灯をともし続けてくれている、素敵な作品です。 ハラハラドキドキしながら読み進むうちに、最後にはあっ!と驚くどんでん返し。 読んだあと心から「生きてて良かった」と思えること間違いなしです! かの山下達郎氏もこの作品に感動して、「夏への扉」という曲を作っています。 本を読んだ後にこの曲を聴けば、さらに感動は深まるでしょう。
~猫が好きでロリコン気味でヌーディストで・・というのがハインライン属性なので、その辺は目をつぶってあげてください。<BR>~~<BR>それはともかく、逆境に見舞われた主人公が、様々な難局を乗り越えて逆転していく、以下にも古き良き時代のSFです。もっとも、タイム・トラベルが出てくるくらいで、今の我々にはすっかり「現代」なのですが・・。(さすがに文化女中機はないですが。)<BR>~~<BR>起承転結の流れがとても心地よく、「ああっ、小説を読んだなっ!」という感じにさせてくれます。もちろん、魅力的なキャラクター(特に可愛い女の子)も欠かしません。<BR>SF食わず嫌いの人も、「面白い小説」だと思って一度読んでみてください。~