・・・・と、著者があとがきで述べていた。<BR>この「銃」ってのが曲者で、武器であると同時に少女の相棒(金色のネ<BR>ズミ!)だったりする。少女は銃を取る理由を探していて、銃は自分が<BR>武器たる理由を探している。そして、二人は自分がそこにいる自由を守<BR>るため、それぞれの理由で、お互いのために戦うことを決意する―――<P>きっちりと組み上げられたSF的な世界観とあわせて、どっぷり浸かると<BR>元気が湧いてくる作品。幸い(?)もう完結しているので、リアルタイ<BR>ムではない読者の特権として3巻まとめ買いして一息に読むことをお勧<BR>めしたい。2巻以降のカジノのシーンは堪らない。
遠い将来、殺されかけ「電子干渉」の能力を身につけた少女を主人公とした物語。<BR>少女を助け、守ろうとするネズミ型ロボットと少女が、逃げる、反撃する、で、少女を狙う殺し屋と戦います。<BR>少女の新しい能力と、ネズミ型ロボットが、いろいろな兵器に変身して、銃撃戦などを繰り広げます。<P>殺し屋も普通の人間ではなく、まさに「殺戮マシーン」。「ターミネーター」が「マトリックス」をやってる感じです。<BR>どこまでも、追っかけてきます。<P>1巻は、派手な銃撃、戦闘シーンが多いです。弾丸と弾丸がぶつかったり、重力をあやつって、荒技を出したり、と楽しい戦闘です。<P>それ以外にも、少女のかわいらしさ、少女とネズミ型ロボットの心の交流。ネズミ型ロボットと殺し屋の「浅からぬ因縁」と、読み応え満点です。<P>「ピーンチ!」というシーンで終わるので、2巻も一緒に買っておいた方が、良いかと思います。
少女娼婦である主人公のバロットが、自らの理不尽な運命に立ち向かう成長小説としてのストーリーを主軸にしながら、斬新なイメージに裏打ちされたSFガジェット、迫力あるアクション描写、「戦うこと」の意味を浮かび上がらせるテーマ性など、質的にも量的にも盛りだくさんな大作(文庫全三巻)。文章も上手で、その熱気に引き込まれてどんどん読み進められて、全然長いと感じさせない。<P> その中でも特に、二巻後半から三巻前半にかけてのギャンブルによる対決は白眉で、ギャンブルのルールや、プレイヤーの心理状態から導かれる戦術の精密さや、勝負どころでの緊張感、さらにはギャンブルを通じてのバロットの成長が、ゲームの進行に無理なく溶け込んでいく構成は、一級のギャンブル小説に特有の興奮!と、既存のギャンブル小説にはない感動を与えてくれる。ブラックジャックの勝敗に、涙が出るぐらい感動するなん体験は、この作品でしか味わえないだろう。