この本を手にしたのは訳者の「日高 敏隆」の書籍を検索して出会いました。「動物行動学」を知る上でとても知的好奇心をかき立てられます。<BR>この本を読んで「動物行動学」に興味を持った方は、「日高 敏隆」を芋引きしながら見聞を広めてはどうでしょうか?<P> 読み直すたびに、その時々で興味を聞く場所が異なる書籍です。<P> ダーウィンから始まりワトソン・クリックへと時代が変貌しますが、「人」としては不変のテーマではないでしょうか?主題とは少し路線が異なる部分で「ペット」として関わる動物推奨の部分は、よくよく考えさせられました。<P> タイトルの「ソロモンの指環」もドイツ人らしい含蓄とユーモアがたっぷりで(本でその由来の説明があります。)GOOD
『第二章 被害をあたえぬもの-アクアリウム』の中で、彼は友人のベルンハント・ヘルマンのアクアリウムについて語っている。<P>彼はその道の名人だった。彼がつくったアクアリウムの一つは、アルプスのアルトアウスゼー地方の湖の完璧な模型ともいえるものであった。それは大変大きくて深く、冷く、あまり光のあたらぬ場所におかれ、水晶のように澄んだ水の中には、ガラスのように透明でうすい緑色のヒルムシロ科の水草が育ち、底の石には暗緑色のシミズゴケや美しいシャジクモが生えていた。・・・ こんな文章に、心惹かれてしまうのは、一部の少年だけだろうか?
高校の時、まさに運命の出会い。ソロモン王の指輪について調べるために手にしたはずなのに、読み終わる頃にはそんなのどうでもよくなっていました。なんとなく生き物好きだった自分は、この本を読むことで、とても啓蒙されたと思います。ちょうど夏休みだったので、「これしかない」気合いの入れようで感想文を書きました。誰にも認められなかったけれど、満足でした。あ~でも、たしか「素晴らしい生き物飼育書」とか書いた気が・・・。若気の至りですね。ちなみに数年後、大学で研究室を選ぶ際にも、決定打になっています。