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| 虹の解体―いかにして科学は驚異への扉を開いたか
(
リチャード ドーキンス
Richard Dawkins
福岡 伸一
)
ドーキンス一流の芸が光ってます。優雅な論理展開で読ませます。<BR>でも、論理的であること、科学的であることは訓練が必要で、訓練できていない人は絶対この本読まない。逆に、訓練できている人にはいわずもがなな内容も多いのだけれど、読ませる芸はさすが。
どの本でも期待を裏切ることがないドーキンスの待望の書籍が翻訳された。本書では、真理の美しさを歌いあげている。<P>世の中では、科学の名をかたった偽物が蔓延している。<P>しかし、我々が受ける義務教育では、そのような偽物を識別できるだけの常識が身に付かない。教養の無い大人に囲まれていては、真理を理解する喜びより、発見する楽しさも経験できない。正しいことよりも楽なことを望むので、占いに関心を持ち、嘘でも心に気持ちのいい表現を信じてしまう。本書は、そのようなごまかしを具体的に指摘して、真理というものの奥深さと面白さを解き明かしてくれる。本書ではBBCが非科学的な番組を放映している問題を指摘しているが、日本でも似たような状況だ。公共放送でも空飛ぶ円盤を取り上げたり、民法では非科学的な番組のスポンサーに大電機企業がついていたりする。日本語では神秘やロマンという表現で、自然の興味深い仕組みを表すことが多いが、やめてほしいものだ。嘘はどのように着飾っても、嘘でしかない。 本書を多くの人たちが読むことで、真理に近づける喜びを感じることができる人が増えていくことを願う。 本書の訳者あとがきにはがっかりする。訳者は、本書の良さをまだ十分理解できていないのでは無かろうか。
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