まーなにしろ4500円ですからね、買うのちょっとためらいますよね。古本で待っても待っても出ないし、本物を見てあきらめるつもりで大きな本屋に行って手にとりました。そしてやっぱり買ってしまいました。<P>確しかに環境破壊が激しく進んでいた時期、地域はあった。でも私たちは十分にそこから学んで、修復に情熱を注いでいる。あるいは歴史の中で今が最悪と言われるけれど本当だろうか、何百年も前にもっと環境が悪い時代があった。そういったことをきちんと知らないと、ただの感情的な環境論者になってしまいますよ、ということを教えてくれました。<P>統計上のサンプルの抽出方法も、恣意的であればどんな結果も導き出すことができる。なるほど言われてみれば、環境という百年単位の視点が必要分野で、たかだか3年とか5年のスパンで判断すればいくらでも何とでも言えてしまう。<P>この本を読んでなーんだ大丈夫じゃないかと安心しきってはいけないとちゃんと釘も刺してくれています。私のような環境初心者向き。
非常に読みにくい本でした。ロンボルグ氏の目的意識が良く分からないのですが、世界は既にクリーンエネルギーによる新しい市場開拓の方向に動いており、我が国でも雇用創出の期待が多きい流れの中で時代錯誤の本だと思いました。環境問題をマイナス方向だけとらえる時代は終わっているのに・・・・<P>いささか出版社の意向も不明。ロンボルグ氏のHPを訪れると、彼の巨大な写真が何故か何枚か公開されていました(笑)
統計や情報はその取り扱いによってさまざまな『事実』を生み出してしまう。この大著をそのままに信用して受け取ることはいかがなものかと思うが、著者ビョルン・ロンボルグは統計学者として膨大なデータを検証し、それらをもとに一般に流布されている環境保護論やそれらを歪曲し用いている団体を論破していく。<P>レイチェル・カーソンの『Silent Spring』(邦題『沈黙の春』)が、環境破壊に対して目を向けさせるという点が重視されていたとしても、どうにも悲観論的に受け取られがちなのに対して、人間が相応に対処して生活していくことの可能性を見せられる気がする。<P>『本当の・・・』ということは、膨大な裏づけを必要とし、ときには望みを断つような結果が出てしまうかもしれないが、きちんと把握し、冷静に対処していくことの大切さを教えてくれる本だと思う。