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遺伝子が解く!愛と性の「なぜ」 ( 竹内 久美子 )

「人間は特別な存在だ」などという根拠の無い高慢を持っている御仁に読ませると面白いと思う。これは彼女の作品に共通した感想だ。ただ、前作の「小顔、小アゴ、プルプル唇」では、流石にネタが一回りしたという感が否めなかった。本作はそれよりはマシというレベル。語り口調の奇妙さは健在で面白いし、イラストの寄藤氏の絶妙のツッコミも冴えているのだが、トピックスに目新しさが無いのが残念。<BR>殊に性的な話しの展開はこれまでのおさらいになってしまうのだが、本書はそれに終始しておらず、鬱冬眠説や喉薬マタタビ効果、アルミでアルツは本当か?などを動物行動学的展開で解説しているところはカイ。

週刊文春に連載されている「私が、答えます」の単行本化第三弾。<BR>僕が一番面白く感じたのは、哺乳類の男性器進化を考察した、「ああ、性器。なえにそなたはこんな所に……」でした。女性では出口が別々なのに、男性では尿といっしょなのはなぜか? 昔年の疑問が(というほど、いつも考えているわけではないですが)氷解して、すっきりしました。<P>同じ著者の「そんなバカな!」や「賭博と国家と男と女」みたいに、一つのテーマで書かれた一冊を、そろそろ読みたいな。と思っているのですが、質問に答える形式も、気軽に読めてよろしいです。

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