秋山真之の発想法に関する紹介があります。<BR>それは、過去を見て聴いて調べて、物事の要点を把握することだといいます。<BR>いま流行のゼロベース思考やロジカルシンキングと共通すると思います。<BR>いつの時代も、本質を見抜く力は、大きく変わらないということではないでしょうか。
本巻には日清戦争から、米西戦争、ロシアの南下といった状況が記されている。30年前?はじめて読んだとき、米西戦争の話が印象に残った。<P>スペインがかつての繁栄を維持できなかったのは何故だろうと、真之が考える場面がある。無論、司馬遼太郎が考えているわけだが、民族の性格である、という。つかみどりの時代にはスペイン、人間の組織が必要な時代にはイギリスが適していたという。<P>一方、ワシントンの海軍司令部にはカリブ海の海図が掲げてあり、軍艦の位置を示すピンが情報のはいる毎に動く。誰が見ても一目瞭然、次に打つべき手がわかる。そうしたことが、戦争の勝ち負けや、一国の盛衰を決めるという話だ。こうした大きなヴィジョンが、面白い。小説というより、国際政治学の本を読むようだ。司馬が男性に好かれる理由のひとつは、こんなところだろう。
恩師の薦めで読み始めた本。只今4巻目に突入。だんだんおもしろくなってきた。主人公の周りをとりまく人物に自分や部下・上司を当てはめて読み進んでいる。この巻の評価は低いかもしれないが、巻を追うごとにおもしろくなっている。