果たして現代の日本人の最後を迎える場所として、病院で死ぬことが人間らしい最後を迎えるのにふさわしい場所かどうか甚だ疑問である、ある調査によると死ぬ最後は住み慣れた家で最後を迎えたいという意見が大多数を占めていた、その意味するところは病院では死の最後を迎えたくないと言うことであろう、現代の日本の多くの病院に心ある医者がどれほどいるというのか、少なくとも本書の著者は医者に最も必要な、いたわりと思いやりのある心ある医者だと思う
大事な人の最後は、こんなお医者さんに、助けてもらいたいと思った。これを読むまで、仕事とはいへ人の体にメスを入れたりするお医者さんが、どこか、自分とは考え方がちがう、という気がしていました。でも、この本を読んで、お医者さんもほかの人と一緒で、やっぱり一人一人考えがちがうんだ。なんてあたりまえのことを改めて思ったりしました。医師の立場から見たがん患者たちの最後はさまで、ノンフィクションという前提でよんだあたしには、全ての話しが生々しかったです。「息子へ」を読んだとき、作者の人の、何か特別な感じが文に出ている気がして、涙が出ました。また、作者の自分自身や、その他いろいろに対する「変えていこう」という勇気がすごいと思った。<P>いろいろなことを考えさせられ、!!!た、感動しました。
人生の曲がり角で出会った本。今思えば呼ばれた本だったのかもしれません。蒸し暑い真夏の雨の日に中野のアパートの一室で読み耽った、私にとっては現在の自分の在り方を決定づけてくれた思い出深い本です。あの頃は今よりずっとずっと迷いも多く、その答えを本の中に探そうととにかく必死でした。何度も何度も読み返し、生きるとは本当はどういうことなのか。自分の人生何が大事で、そうでないものは何なのか。この本に出てくる死に直面するさまざまな患者さんと医療チーム側との人間同士の真の触れ合いによって、失いかけていた心の視力を甦らせることが出来ました。内容は死に関する本なので躊躇される方も多いかもしれません。でも、この本が本当に問いかけているのは、愛のある生き方をしているのかどうかなのです。大きな選択を前に足踏みしている方、どうぞこの本をお読みください。この本を手にとった方の未来が、深い愛に包まれたものであることを心から願ってやみません。