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| 忘れられない女(ひと)―李恩恵先生との二十ヵ月
(
金 賢姫
池田 菊敏
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「いま、女として」「愛を感じるとき」に続く、金賢姫の手記第三作目になります。この本が日本で出版されたのは6年前になりますが、この本で金賢姫は自分の日本語の教育係の「李恩恵=田口八重子だった。」と、はっきり北朝鮮の拉致を告白しているのです。この時に日本政府が何の対応もしなかったのが、私はとてももどかしく不思議に感じられました。今でこそ北朝鮮の拉致は明らかにされ、田口八重子さんというフルネームも公になりましたが、日本政府の甘さと杜撰さ、そして私たち国民の意識の低さも感じさせられます。<P>本書では日本から拉致され、李恩恵として金賢姫の日本語教育係にさせられた田口八重子さんと金賢姫の出会いから別れまでが丹念に描かれています。二人とも北朝鮮の国家秘密機関に携!る者として、本名や家庭環境を明かせなかったこと。しかし人間の常として、一年以上一緒に生活して姉妹のように仲良くなったことなどが書いてあります。次第に拉致のニュースがメディアから薄れていきがちな今、この本を読んで異国に拉致された日本人の方々の救出に興味を持つ方が増えることを祈っております。
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