映画の方でナウシカを観たときにも「この作品はすばらしい」と<BR>思ったが原作はさらに上をいっているように思えた。<BR>とはいえ、映像でしかできないこと、紙の上でしかできないこと<BR>その両方を見事にやってのけ、かつ、その物語の構造はしっかりと<BR>作られ、一つの作品として成り立っている。<BR>洋を問わず、虚構の世界を描く者は電波的にならざるをえない。<P>当の本人が何を表現し、伝えたいのかが分かりにくいからだ。<BR>しかし、この評をこの作者は見事に免れている。人間と自然との<BR>二項対立の解消を主題とする極めて日本的なフレーズを描いている<BR>所為もあるだろうが、ここまで完成させるにはもはや才能の<BR>一言に尽きる。<P>興味、関心程度でこの本を買うことは勧めない。一度廉価版の方を<P>読んでみて、それでもこの(何十年も読み続ける事に耐えうるべく<BR>製本された)本を所有したいというならば、つまり、名作であると<BR>感想をもつならば是非、この本を購入することを勧める。
アニメ映画「風の谷のナウシカ」がとにかく好きで、公言していたのですが、その後原作を読んで、アニメだけを観てナウシカが好きなどと、一体私はなんて愚かだったんだ・・・と悔恨した程、原作は思想的に極みに達しているように思いました。<P>原作には、私の知らないクシャナや巨神兵がいました。<BR>また、”森の人”の存在は、私に衝撃を与えました。<P>そして何より、ナウシカの母性と父性に、登場人物のみならず、読者さえも縋りつきたくなるのではないでしょうか。<BR>宮崎監督ほど、目の澄んだ人を描けるアニメーターを他に知りません。<P>内容は、とにかく読んで感じて下さい!!としか言えませんが、読後、必ず私達が住む現実の世界情勢に思いを馳せると思います。<P>個人的に、テトには、最後までナウシカの肩の上で、ナウシカを守り慰めて欲しかった・・・。(涙)
ナウシカに原作版があることをアマゾンで初めて知った。<BR>すぐさま上下両巻を購入し、壮絶なストーリーに引き込まれた。<BR>原作を知らずして、宮崎駿氏を天才だと思っていた自分をつくづく世間知らずだと痛感した。<BR>確かに本のサイズは大きいが、読み始めてしまえば気にはならない。<P>躍動感溢れる映画版もいいが、ぜひストーリーの素晴らしい原作も一読していただきたい。