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| ルージュ・ノワール 赤・黒 池袋ウエストゲートパーク外伝
(
石田 衣良
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読み終えた瞬間に、スカッとできる1冊。<BR>スピードのある中身にこちらもすっかりはまるはず。<BR>詳しい内容は特に石田ファン(IWGP)には多くは語らずともかな。<BR>とにかくおもしろかったです。内容とは関係ないですが、<BR>装丁が、徳間なので、いつもと少し違うううう。<BR>文の間にある色んなマークがないんです。<BR>でも、一つの作品だからかな?? 窮地に追い込まれた主人公が、何度も絶望の淵を覗きながらも、必死で泥沼の暗黒世界からの脱出をはかる。この手の話はたまらなく面白い。いつしか主人公に感情移入して「どうなるのだ。赤か黒。どちらに転ぶのか」と物語の展開に気が急いて、ページをめくるのもまどろこしくなるからだ、と思う。狂言強盗の片棒を担いだ映像作家。裏切り者さえいなければ完全犯罪は成立だった。冒頭から物語は二転三転していき、いつしか水面すれすれまで闇の中に沈みこんで愕然となる主人公。めくるめくような世界に翻弄されながら、男が最後に手にしたのは赤、あるいは黒か・・・。「池袋ウエストゲートパーク」の愛読者は読んでいるなかで何度もニヤリとする場面に出くわすだろう。
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