20年前に初版が発行されて以来、CD開発者自身による信頼できる技術教科書としてこの本にお世話になってきた技術者は多いと思います。現在のDVD技術を知るためにはこの本で説明された技術は前提として必須のものです。データ誤り訂正や変調方式の簡潔な説明は符号理論への良い入門となります。また、技術をはなれてもCDが誕生する前に現れ(消え)た多くのビデオディスク方式の話は開発物語としても興味あるものです。このあたりに興味がある人は神尾健三著「画の出るディスクを開発せよ!」や「ビデオディスクが開く世界」を開いてください。70年代後半に始まりCDを経て現在のDVDにいたるディスク記録システムの開発に関わった技術者の熱い意志と競争が活写されています。この本にもまたその空気が感じられるような気がするのですが。
コンパクトディスクと言ってもピンとこない人がいるかもしれない。あなたのパソコンについているCDの事です。 この本を読めばCDとは何であるかを理解できるのはもちろんですが、この技術はDVDや次世代DVDにも使われています。CD、DVDの仕組みに興味を持たれた方、あるいは光ディスクに関連する部門に配属された新入社員の方にお勧めします。