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C言語でH8マイコンを使いこなす ( 鹿取 祐二 )

筆者はルネサステクノロジでセミナーの講師の方です。<BR> 仕事柄マイコンを応用したシステムの開発をどう理解してもらうかを常<BR>に考えて居られるのか、本書の随所にそんな苦労が滲んでいます。<P> マイコンの開発と言えば、自分でスタートアップルーチンや割り込み処<BR>理、初期化、未初期化領域の処理を書き、ハードウエアのデバイスドライ<P>バを書き等、なかなかmain関数にまで辿り着けないものです。<P> そこで本書の内容は、組み込みC言語の特徴、組み込みにおけるmain関<BR>数の扱いや、printf関数が使えない訳等、汎用OS上でのC言語経験者が戸<BR>惑いそうな事柄の解説から入り、H8マイコンの”簡単な”解説、重要な問<BR>題を内包し易いコンパイラの処理系依存、H8マイコンの特徴である内蔵周<P>辺機能とハードウエアの性能を引き出すビットフィールドの利点、C言語<BR>での割り込みの記述、必要メモリ、スタック量の算出、そしてmain関数に<BR>辿り着くまでに何が行われるのかが詳しく解説されています。<P> 全部の章が組み込みマイコンの開発に重要な事柄を解説していますが、<BR>特に処理系(コンパイラ)依存や、スタック使用量の算出は、既にマイコン<P>開発を行われている方も、再度確認の意味で読んで置くと良いでしょう。<P> 所でこの本の最大の特徴は、C言語のコードに対比させる様に、展開後<BR>のアセンブルコードが記載されています。このお陰で、Cコンパイラの特<BR>徴や性能を理解する事が出来ます。<P> この本を読むにあたっては、C言語の知識が有る事が前提です。ポイン<P>タや構造体が当たり前の様に出てきます。また、H8マイコン自体の解説も<BR>少ないので、ルネサステクノロジのサイトから各種マニュアルを取得した<BR>り、同じセミナー講師の藤沢氏が書いた「H8マイコン完全マニュアル」も<BR>併せて読むと良いでしょう。<P> この本はmain関数の”入り口まで”確実に貴方を連れて行ってくれます。

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